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from 13:00 to 14:00 Thu., Oct 19 , 2017
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Venue |
Kamitsubo Hall
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Format |
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Abstract |
Speaker: YAMASAKI Yuichi
Language: Japanese
Affiliation: 物質・材料研究機構 統合型材料開発・情報基盤部門
Title: スパース位相回復法を用いた磁気イメージング
Abstract:
可干渉なコヒーレントX線を用いたX線回折は、集光レンズを用いずに実空間イメージングが可能となる手法である。軟X線領域においては磁性材料に多く使われる3d電子遷移金属のL吸収端があり磁気モーメントの情報が検出可能なため、コヒーレント共鳴軟X線回折を用いるとナノメトリック領域の磁気イメージングを行うことも可能となる。一例として図には70nm程度の直径をもつ磁気構造体である磁気スキルミオンが三角格子を形成したときに観測された共鳴軟X線回折像を示している[1]。回折像は実空間における磁気モーメントの空間分布像をフーリエ変換した絶対値として観測される。そこから実空間像に戻すためには回折像を逆フーリエ変換すれば良いが、そのときには観測によって失われた磁気構造因子の位相情報を何かしらの手法で求める必要がある。位相情報を得る方法を大別すると参照波を回折像と干渉させるホログラフィー計測と、オーバーサンプリング条件を満たす試料を用いて反復フーリエ変換によって求める位相回復法が知られている。
本研究では、高い空間分解能や低温実験でも適用が可能な位相回復法に着目する。この手法は、反復フーリエ変換の過程において、逆空間では測定した回折像を、実空間では測定対象の試料が存在する範囲を束縛条件として課すことで最終的に実像が得られる。高精度な回折像のデータからは真の解が得られることが知られているが、実際の実験ではダイレクトビームキャッチャによる低角領域の情報欠損や統計誤差などの影響を考えなければならない。本研究では磁気スキルミオンにおける磁気モーメント分布のスパース性に着目し、スパースモデリングに基づく位相回復法(スパース位相回復法)を適用し、精度の良くない計測データからの磁気スキルミオンの可視化を試みた。モデル画像を用いたシミュレーションでは、従来のHIOアルゴリズムと比較しても高精度に磁気スキルミオンの可視化ができる結果が得られることを確認している。講演では、コヒーレント共鳴軟X線回折による磁気イメージング実験の現状と、スパース位相回復法による磁気スキルミオン可視化の詳細について紹介したい。
[1] Y. Yamasaki et al., Phys. Rev. B 92, 220421(R) (2015)
図:(a) 軟X線小角散乱装置の実験配置図、(b)ヘリカル磁気構造と(c)スキルミオン格子で観測された共鳴軟X線小角散乱像
Organaizer: Mizumaki Masaichiro
e-mail: mizumakispring8.or.jp
PHS: 3870
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General Administration Division/ SPring-8/ Japan Synchrotron Radiation Research Institute (JASRI)
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Last modified
2017-10-10 17:37