文部科学省
ナノテクノロジー総合支援プロジェクト 
平成18年度 第2回ナノテクワークショップ

−シリコンナノエレクトロニクス研究と放射光−


 平成14年度から実施されている文部科学省の「ナノテクノロジー総合支援プロジェクト」において「放射光を活用した解析支援」を行う機関に指定されたSPring-8/(財)高輝度光科学研究センター(JASRI)が、この度以下の通りワークショップを開催します。

 ご多忙中の折とは存じますが、万障お繰り合わせのうえ、奮ってご参加下さいます様お願い申しあげます。なお、参加のお申込につては、参加申込フォームからお申し込みください。


1.開催日時 平成18年11月13日(月)10:00-19:00 − 14日(火)9:00-15:10


2.場  所 SPring-8放射光普及棟 大講堂
http://www.spring8.or.jp/ja/about_us/campus/
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1-1-1  TEL0791-58-0919
※交通手段は以下を参照してください。
http://www.spring8.or.jp/ja/about_us/access/


3.主  催 財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)


4.開催目的 ユビキタス社会を支えるシリコンULSIは新たなパラダイムを迎えつつある。ULSIの基本素子である金属-絶縁体-トランジスタ(MOSFET)の物理ゲート長は既に50nm以下の領域まで達しており、低消費電力用では37nm、高性能MPUではゲート長25nmのデバイス開発が進められている。この技術開発の基本原理は『スケーリング則』であり、微細化により高性能化と高集積化を同時に達成してきた。しかしながら、デバイスに用いられてきたSi/SiO2系の材料的限界のため、既に既存のスケーリング技術の限界は見え、ゲート絶縁膜をSiO2から高誘電率(High-k)絶縁膜に置き換えるための研究開発が活発に行われている。さらに、この10年以内には様々な揺らぎ/ばらつきの顕在化による精度・性能限界、集積度の増加による発熱量・消費電力の限界などによって、微細加工の限界以前にデバイスの集積化と高性能化が困難になることが確実な状況である。したがって、10年後を見据えたエレクトロニクスのためには、ナノ科学に根ざした技術革新により従来のスケーリング則の枠組みを超える新たな概念と技術的価値を創造する必要に迫られている。本ワークショップでは、このような状況のシリコンナノエレクトロニクス研究に対して放射光がどのように貢献できるかを議論することを目的とする。


5.プログラム (PDF版プログラム※印刷用)
【11月13日(月)】

10:00-10:10 開会挨拶

木村 滋   JASRI ナノテクノロジー総合支援プロジェクト推進室長 


10:10-10:40 口頭発表 シリコンナノエレクトロニクス研究での評価技術(放射光)への期待

 財満 鎭明   名古屋大学大学院 教授


10:40-11:10 口頭発表 硬X線光電子分光による極薄Hf系酸化膜の化学結合状態及び電子状態評価

 宮崎 誠一   広島大学大学院 教授





11:10-11:40 口頭発表 放射光を用いた次世代集積回路用ゲートスタック構造の評価と材料設計への応用

 知京 豊裕   (独)物質・材料研究機構 半導体材料センター長





11:40-13:00 −−−−−− 昼食 −−−−−−


13:00-13:30 口頭発表
放射光を用いたLa2O3ゲート絶縁膜の構造評価

 角嶋 邦之   東京工業大学大学院 助手


13:30-14:00 口頭発表 硬X線光電子分光法によるSiO2/Si界面の誘電率の評価

 廣瀬 和之   宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 助教授


14:00-14:30 口頭発表 角度分解光電子分光法による高誘電率ゲート絶縁膜/Si界面の評価

 野平 博司   武蔵工業大学大学院 助教授





14:30-15:00 口頭発表 軟X線吸収発光分光法によるSiO2/Si界面価電子状態のサイト選択的観測

 山下 良之  東京大学 助手

15:00-15:30
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休憩(コーヒーブレイク)  −−−−−−

15:30-16:00 口頭発表 カーボンナノチューブ配線に向けたナノチューブ/金属電極間の界面構造の研究

 近藤 大雄  (株)富士通研究所

   

16:00-16:30 口頭発表 X線マイクロ回折によるSiGe/Si系薄膜微細構造の観察

 酒井 朗  名古屋大学大学院 助教授

 

16:30-17:00 口頭発表 グローバル及びローカル歪の測定−ラマン分光法とSPring-8の比較と得失について

 小椋 厚志  明治大学 助教授





17:00-17:10 講 評

 安田 幸夫  高知工科大学 教授

17:30-19:00 −−−−−− 懇親会(特別食堂)−−−−−−
【11月14日(火)】

9:00-9:30 口頭発表 ナノスケールデバイスに向けたゲートスタック構造の硬X線光電子分光解析

 近藤 博基  名古屋大学大学院 助手





9:30-10:00 口頭発表 硬X線光電子分光法によるメタルゲート電極/ゲート絶縁膜界面の解析

 吉木 昌彦  (株)東芝 研究開発センター


10:00-10:30 口頭発表 トランジスタ用絶縁膜の格子欠陥とひずみの相互作用に基づくナノ領域損傷機構の検討

 三浦 英生  東北大学大学院 教授


10:30-11:00 口頭発表 放射光光電子分光によるFLASH向けトンネル酸窒化膜構造の評価

 劉 紫園  NECエレクトロニクス(株)


11:00-11:30 口頭発表 極浅接合形成を可能にするプラズマ・ドーピング技術とその最適化のためのPES測定の応用

 伊藤 裕之  (株)ユー・ジェー・ティー・ラボ


11:30-12:00 口頭発表 光電子顕微鏡を用いたHfO2/Si界面シリサイド化反応解析

 安原 隆太郎   東京大学大学院


12:00-13:20 −−−−−− 昼食 −−−−−−


13:20-13:40 口頭発表 BL13XUの現状(仮題)

 坂田 修身  JASRI 主幹研究員


13:40-14:00 口頭発表 BL47XUの現状(仮題)

 小林 啓介  JASRI 特別研究員 / (独)物質・材料研究機構 共用BLステーション長


14:00-14:20 口頭発表 BL15XUの現状(仮題)

 吉川 英樹  (独)物質・材料研究機構 主幹研究員


14:20-15:00 総合討論


15:00-15:10 閉会挨拶


6.参 加 費  無 料


7.定  員  100名 定員になり次第締切させていただきます。


8.申込み方法


右記のいずれかにて、ご登録をお願いします。


 1)WEBにて参加登録

 2)専用申込書をFAXにて送信(下記事務局宛て)

 3)下記E-mailアドレスへ氏名、所属、部署(連絡先を)、電話番号を送信
   E-mail: nano_tech@spring8.or.jp

 4)当日、会場受付にて参加登録
 


9.お問い合わせ先

  ワークショップ事務局
財団法人高輝度光科学研究センター
 研究調整部
 ナノテクノロジー総合支援プロジェクト推進室  放射光グループ事務局
  三好(ミヨシ) ・ 徳永(トクナガ) ・ 岡橋(オカハシ)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1−1−1
 TEL 0791-58-0919  FAX 0791-58-0830
  E-mail: nano_tech@spring8.or.jp