研究会の名称
機能磁性材料分光研究会
研究会連絡先(問い合わせ窓口)
氏名: | 大河内 拓雄 |
住所: | 〒678-1297 兵庫県赤穂郡上郡町光都3-1-2 |
電話: | 0791-58-0409 |
E-mail: | o932t023(at)guh.u-hyogo.ac.jp |
研究分野
物質基礎 ・ 物質応用
関連するビームライン
SPring-8 BL17SU, BL23SU, BL25SU, BL39XU, NanoTerasu BL13U
研究会の概要、活動目標・目的
本研究会は、スピントロニクス材料や永久磁石材料などの機能性磁性材料の磁気特性の解明を目的とする研究者、および学生会員で構成される。将来、機能性磁性材料としての応用が期待される基礎的な材料に関する磁性研究も本研究会のスコープに含まれる。X線吸収分光 (XAS: X-ray Absorption Spectroscopy) およびX線磁気円偏光二色性(XMCD: X-ray Magnetic Circular Dichroism)による放射光ナノ磁気解析を主たる実験手法としている。
研究会の活動として、SPring-8とNanoTerasuを活用した研究成果の質と量の向上を目指し、主にメーリングリストによる、測定・解析に関する情報交換や研究協力の促進を行う。また、定期的な研究会の開催を通じて、ビームラインへの先端的測定装置の導入に関する提言、将来のビームライン再編に向けた意見集約、さらには機能磁性材料を基軸とする新分野創成に向けた研究展開に関する議論を行っていく。新規ユーザーの開拓に関しては、本研究会メンバーが活動基盤とする様々な学会を通じて積極的な情報発信を行うとともに、他の方法についても検討する。
放射光の偏光特性を活用したX線吸収分光は、機能磁性材料の磁気特性の起源解明のための強力かつ直接的な手法である。XMCDではスピン磁気モーメントや電子状態の情報を元素選択的に得ることができ、また薄膜試料やナノ構造をもつ磁性材料を非破壊で高感度に分析できることも大きな利点である。現在、SPring-8 のBL25SUとBL23SU、BL39XUにおいて、それぞれ軟X線MCDと硬X線MCDの実験環境が整備されており、これらのビームラインは本研究会の研究拠点として最も相応しく重要な役割を果たしている。さらに、最近運用を開始したNanoTerasu BL13U の活用は今後の研究開発のために特に重要となる。
他の放射光磁性解析技術として、磁気コンプトン散乱や共鳴X線磁気散乱などが広く利用されている。本研究会ではXMCDおよび関連技術を主要な実験手法として活用しつつ、これらの手法との相補的利用の可能性を探索する。さらに、これらの手法を主たる実験手法とする他のSpRUC研究会とも連携し、機能性磁性材料に関する研究を幅広く推進していく。