|
SPring-8ユーザ協同体(SPRUC)研究会 |
研究会の名称 不規則系物質先端科学研究会
研究分野 物質基礎・物質応用、計測 関連するビームライン BL04B2, BL35XU, BL08W, BL12XU, BL37XU, BL13XU, BL43LXU 研究会の概要、活動目標・目的 【研究会の概要】 不規則系物質とは、ガラスや液体のように構造に長周期性が見られないもの、あるいは構造に不均質性がある機能性材料など、結晶ではない物質全体を指す。これら不規則系物質に対しては、構造解析一つとっても結晶物質とは異なる手法が必要であり、対応した実験/解析手法あるいは試料環境の開発と充実を進めていく必要がある。 本研究会は、SPring-8/SACLAにおける不規則系物質研究のプラットホームとして、基礎から応用に至る幅広い研究の活性化を推進し、施設への提言を行っていく。また企業研究者を含め、不規則系物質を対象とする新規ユーザーに対する窓口の役割も果たしていく。具体的な研究手法については2つの柱から成っている。第一の柱は、X線回折、異常X線散乱、XAFS、X線小角散乱などの静的構造解析であり、それら実験手法とシミュレーションなどを組み合わせて2体分布関数(Pair Distribution Function)を導出するPDF解析が挙げられる。もう一方の柱は非弾性X線散乱を用いたダイナミクス測定である。各手法の個別の発展はもちろん、複数の手法を融合させる術についても進化させていく。 具体的な実験手法としては、静的構造解析(X線回折、異常X線散乱、XAFS、X線小角散乱)と共に、ダイナミクス測定(非弾性X線散乱)が中心となっている。構造データの解析方法としてはRMC(Reverse Monte Carlo)法が有効なツールである。各手法の個別の発展はもちろん、複数の手法を融合させる術についても進化させていく。 【第4期の活動目標】 第3期においては、新規検出器の導入もあってPDF解析の時分割測定について大きな進展があった。研究会合では、理研ビームライン、QST・JAEA専用ビームライン、共用ビームラインにて各々が持つ技術情報を共有化し、現状と今後の展開を議論した。 第4期の活動としては、現在中性子施設のJ-PARCが安定稼働期に入っていることもあり、中性子を利用する同分野とのコミュニティ融合を図る。また研究会の2つの柱であるPDF解析と非弾性散乱測定の融合についても目処をつけたい。また別途、企業などのポテンシャルユーザーのさらなる獲得に向けて、研究会ホームページで提供する情報・材料(マニュアルやプログラム)を充実させていく。 |