開催日: 2025年2月27日(木) 時間: 15:30 - 18:00
本X線分光(X線吸収・発光分光,蛍光X線分光など)は,固体物性,材料・デバイス開発,触媒科学,環境科学,地球科学などの幅広い分野における汎用性の高い分析ツールとして,産学界の多くの研究者に利用されている.X線分光の基礎的な概念は確立しており,現在では高いエネルギー・時間・空間分解能,他の計測技術と組み合わせた新しい同時計測などの実験技術の高度化やデータ科学的なアプローチが進んでいる.しかし,これらの計測・解析技術の普及は十分ではないのが現状である. 現在 SPring-8 では着実にビームラインのアップグレードが行われており,以前は困難な時間分解能,エネルギー分解能を実現した実験も行われている.更に,3月1日より SPRUC は NanoTerasu User Community と合流し,ユーザー主体の組織として発展すると共に,施設側との緊密な連携を行っていく必要がある. そこで本研究会では、SPring-8 および NanoTerasu のX線分光関連ビームラインのビームラインサイエンティストを迎え,ビームラインの現状と再編・アップグレードの進捗について情報共有すると共に,SPring-8 のビームライン高度化が実現した先端的な応用例の講演,およびユーザー目線における SPring-8, NanoTerasu の将来について議論する。
[ 研究会担当者の連絡先 ]
朝倉 博行(近畿大学):asakura(at)apch.kindai.ac.jp