SPring-8利用者懇談会改編の主旨に関しましては,基本的には賛同いたします。
ただ,これまで利用促進委員会のもとで研究会の世話人代表をしてきた者として研究会メンバーと、利用懇会員との関係,対応が、これまでと大きく異なる可能性があるので,会員資格「=SPring-8の利用者」に関して、もう少しはっきりしておく必要があると思います。
問題になりそうな現状として,
1.研究会メンバーである利用懇会員は必ずしも,SPring-8施設を訪れて実際に登録利用している「ユーザ」でないこともある。
2.例えば,「理論研究会」のように,実際のSPring-8で実験をする可能性が非常に低い(と予想される)方がメンバーになっている場合はどうなるのか。
3.User Society からUser community への改編の目的はユーザと懇談会の会員の構成をほぼ等しくする目的だと思いますが,その中の研究会の場合その構成員は全体から見てどうあるべきなのか,会員が必ずどこかの研究会に所属する必要があるのか等の問題点を検討する必要があるとかんがえます。 |
それとは別の問題ですが,これまでの懇談会のあり方を見ていると,懇談会からの発信が少なく,特にSPring-8に関する現状や将来についての情報がほとんど会員に伝わっておらず,会員になるメリットがないと感じていました。
懇談会、ユーザ協同体の会則(会則案)の第3条にある「活動」について利用制度、高度化、いずれもほとんど決定寸前の事項が施設側から説明される状態で、第2条にある「ユーザと学術、産業界の架け橋」というよりは、SPring-8施設側の計画を「事後承諾する」ようなお飾りの組織になっているのとさえ思われる事柄も多々あります。(私感に過ぎないかもしれませんが)
これらの条項はユーザ協同体にとって非常に重要な事項でありながら,これまでおろそかにしてきた部分だとかんがえます。
その原因の一つは、懇談会と施設側の関係が曖昧で,種々の会議でも、どちらの立場の意見なのかよくわからず,建設的な議論を戦わせる場として機能していないところにあると思いました。
SPring-8がどうなっているのか、これからどうなるのかが、ユーザが一番関心を持つ部分であり,SPring-8を将来にわたって十分活用するための活発な議論ができる場になるように,会長−評議員、幹事会、代表者会議の関係とそれぞれの構成員の立場をはっきりさせることが重要と思います。 |