九州大学高原淳教授が第9回産学官連携功労者表彰(経済産業大臣賞)を受賞(トピック)
- 公開日
- 2011年09月16日
- 受賞
産学官連携功労者表彰は、大学、公的研究機関、企業等の産学官連携活動において、大きな成果を収め、また、先導的な取組を行う等、産学官連携の推進に多大な貢献をした優れた成功事例に関し、その功績を称えることにより、我が国の産学官連携の更なる進展に寄与することを目的として、平成15年度より行われています。SPring-8ユーザーである九州大学の高原淳教授ほかが第9回産学官連携功労者表彰において、経済産業大臣賞を受賞されました。表彰式は、9月22日開催の「第10回 産学官連携推進会議」にて行われます。
経済産業大臣賞
事例名:
自動車の軽量化に貢献するエンジニアプラスチック接着技術
受賞者:
株式会社デンソー 材料技術部 機能複合材料室 課長 青木 孝司
九州大学 先導物質化学研究所 主幹教授・副所長 高原 淳
九州大学 高原淳教授 |
受賞理由:
株式会社デンソーは九州大学と共同で、自動車部品の接着信頼性を向上することを目的に、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「精密高分子技術プロジェクト(接着性制御技術の開発)」において、樹脂接着の接着強度および接着寿命向上の課題を分子レベル(ナノメータ)オーダで解析(*)を行い、接着強度低下のメカニズムを明らかにし、その対策手法としてプラズマ表面改質技術を適用し接着信頼性の飛躍的な向上を達成した。
近年、自動車部品は低燃費のための軽量化、小型化が強く要求されており、自動車部品を金属から樹脂に変更する動きが加速されているが、自動車部品の樹脂化には、部品間を接合する接着接合の信頼性の確保が不可欠である。本技術は、車載用途エンジニアプラスチックの接合技術として、自動車の軽量化・燃費の向上による低炭素社会の実現に大きく貢献する技術として高く評価されるものである。
(*)解析は、大型放射光施設SPring-8の表面界面構造解析ビームライン(BL13XU)を使って行われた。
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