大阪大学 大学院 生命機能研究科の難波啓一教授・研究科長が恩賜賞・日本学士院賞を受賞(トピック)
- 公開日
- 2012年03月21日
- 受賞
2012年3月12日、日本学士院は、SPring-8の放射光や電子顕微鏡を用いた「生体超分子の立体構造と機能の解明」への功績に対し、大阪大学 大学院 生命機能研究科の難波啓一(なんばけいいち)教授・研究科長に恩賜賞・日本学士院賞を授与すると発表しました。
受賞者氏名(所属):
難波啓一(大阪大学 大学院 生命機能研究科)
研究業績:
生体超分子の立体構造と機能の解明
研究内容:
生命を支える様々な生体超分子の動作のしくみを解明するため、X線回折法や電子顕微鏡による立体構造解析法で独自の技術開発を進め、タバコモザイクウイルス、細菌べん毛、筋肉のアクチン繊維など、以前は解析不可能と考えられた生体超分子の立体構造を世界に先駆けて原子レベルで解明。これらの超分子ナノマシンが工学技術をはるかにしのぐ精度や桁違いに小さなエネルギーでしなやかに動作するしくみを解明しました。
受賞理由:
難波啓一教授は、上記の研究成果に加え、低温電子顕微鏡の画像解析による超分子構造解析法を格段に進歩させ、以前は何年もの歳月を要した数万におよぶ電顕像の収集と解析を数日に縮めるという画期的な高速化に成功。必要な試料も数ミリグラムから数マイクログラムへと減少させました。生命科学研究を大きく躍進させる、国際的に誇るべき独創性の高い研究成果です。
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