大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8セミナー(第98回)

副題/演題 分子性磁性体の最近の展開 -キラル磁気構造を持つフェリ磁性体の構築と物性-
開催期間 2003年05月15日
開催場所 萌光館
主催 (財)高輝度光科学研究センター
形式 レクチャー(講演)
分野 物質科学
概要

日   時 : 2003年5月15日、13:30-15:00

講演者 : 井上克也氏
所   属 : 分子科学研究所

講演要旨
  1980年代より始まった分子磁性体の構築研究は、現在では純有機強磁性体、室温以上の転移温度を持つ強磁性体の構築まで達成されている。最近では、分子設計(結晶設計)が可能、光に対して透明である等の分子性物質の特徴を生かした分子性強磁性体の構築研究に主眼がおかれつつある。その中で我々は光学活性な磁性体構築研究を進め、いくつかのキラル分子磁性体の構築に成功している。キラルな構造を有する磁性体では、結晶構造がキラルであるため、(a) 光学活性とファラデー効果のクロスオーバーによる不斉磁気光学効果、(b) 磁気モーメントがキラル整列したキラル磁気構造、(c) キラル磁気構造からくる磁場応答非線形光学効果等の特徴を持つと考えられる。今回は最近の研究結果を含めたキラル磁性体の概要を紹介したい。

問い合わせ先 中村 哲也 (PHS 3244) (財)高輝度光科学研究センター


naka@spring8.or.jp
最終変更日 2009-05-27 12:36