企業、大学等でタンパク質結晶構造解析を行っているユーザーの方々を主な対象として、SPring-8構造生物学ビームラインIII(BL38B1)にて、HAG(Humid Air and Glue-coating)法によるタンパク質結晶回折実験の研修会を行ないます。
HAG法は、SPring-8で開発されたタンパク質結晶の新しいマウント法であり、BL38B1ではこの手法に必要な機器を整備し、2014A期よりユーザーの方々に供用いただいています。
この手法は、結晶を水溶性高分子溶液でコーティングし、湿度を調整したガスを吹きつけることで、室温での回折実験を可能とします。また、湿度調整気流とクライオ気流を切り替えることで、抗凍結剤を追加せずに凍結条件での実験も可能となります。
本研修会は、講習・実習を通して本法を用いた回折実験の方法や特徴について学び、測定する技術の習得を目的としています。実習では、参加者が持参した試料の測定を行なっていただけます。
日時:平成27年12月7日(月)10:30 ~12月8日(火)9:30(測定終了次第終了)
会場:大型放射光施設 SPring-8
(講義)中央管理棟 上坪講堂(実習)蓄積リング棟実験ホール BL38B1
プログラム:第1日目(12/7(月))
9:30~10:30 |
各自ユーザー来所手続き |
10:30~12:00 |
挨拶、共用ビームライン説明、HAG法の概要および測定方法について |
12:00~13:30 |
昼食 |
13:30~15:00 |
(実習1) 標準試料による測定実習
※見学のみも可能です。 |
15:00~翌9:30 |
(実習2) 参加者持ち込みサンプルによる測定実習 |
対象者:
・SPring-8の構造生物学ビームラインBL38B1およびHAG法によるタンパク質結晶回折実験に興味のある方
・2015B期にSPring-8の構造生物学関連ビームラインを利用予定の方または2015B期以降に申請を計画している方
募集定員:約15名(1グループ3名まで)。
全ての受付は終了しました。
・持込試料による実習は、3回(1グループ1実習)に分けて実施します。また、受け入れの目安は3グループ(予定)になります。
・持込試料による実習は、実習1グループあたり4-6時間程度となります。
・持ち込み試料の受け入れは、基本先着順とします。ただし、持ち込み試料の情報を元に担当者が受け入れを決定します。
(受付は終了しました)
※お申込みの際、「講義のみ参加」、「講義および標準試料による測定実習の見学希望」「講義および実習希望(持ち込み試料なし)」あるいは「講義および実習希望(持ち込み試料有り)」のいずれかを必ず選択してください。
※実習希望の場合は、必ず午前中の講義を受講ください。
※「持込み試料有り」を選択した場合は、持込み試料について正確にご記載ください。
必要な情報:結晶化条件、結晶化温度、結晶の再現性、結晶のサイズ、試料にどのような問題があるのか?何を解決したいのか?
※webの申し込みフォーム(7)に、普段、タンパク質結晶を凍結、データ収集する際に注意している点を記載してください。
参加費:研修会への参加は無料です。
申込方法:申し込みページ からオンラインでお申し込みください。
受付は終了しました。
※申し込みに際しては、下記注意事項をよくお読み下さい。
※2~3名で申し込まれる場合は、グループでお申し込み下さい。
申込締切:2015年11月20日(金) 10:00 講義見学のみ希望の場合 2015年11月27日(金)10:00
※参加希望者多数の場合は、締切日以前に募集を終了することがあります。
その他:注意事項
1.持ち込み試料の制限は以下の通りです。
○ 持ち込み試料は1グループ最大1-3種類の試料(結晶化条件、結晶化プレートは複数可)
○ 安全、法規上問題のないもの
○ 汚染,破損,紛失しても構わないもの
※申込者多数の場合は、放射光施設関係者の方などは、ご参加頂けない場合があります。
※持ち込み試料について、申込書に正確にご記載下さい。申込者多数の場合の判断基準にします。
※実習に適さない試料の場合は測定をお断りすることがあります。
※実習日以前に、測定試料等について事前に打ち合わせをさせて頂くことがあります。
※データ持ち帰り用に、USBメモリー、HDDなどを持参して下さい。
2.実習2の持ち込みサンプルでの実験中も、他のグループの方の見学もあることをご了解ください。
3.研修会の参加にはSPring-8 User登録が必要となり、実習の参加については、放射線従事者登録などの諸手続きが完了されていることが必要です。さらに来所時には所属元の個人線量計を持参いただく必要があります。また、試料持ち込みには、安全管理室審査の手続きが必要となります。
※参加決定後これらの手続きに関してご案内します。
★必要な書類:利用申込書(様式10), 外来放射線作業者登録申請書(様式5-1), 試料および薬品等持込申請書(様式9)
★ユーザー登録はこちらから
★必要書類のダウンロードはこちらから
4.学生の方は「学生保険」等に加入していることが必要です。
5.参加者への連絡などは全てe-mailで行います。参加の手続きにはオンライン登録や書類のダウンロードが必要です。インターネットに接続できる環境をご用意ください。
6.研修会参加者への旅費支給等はありません。
7.前日及び当日に宿泊が必要な方は、SPring-8交流施設をご利用いただけます(1室シングル2,000円/泊、ツイン3,000円/泊)。
※ご利用方法については、参加決定後ご案内します。
8.申込者多数の場合の実習への参加の可否の調整は、当方に一任願います。
BL38B1およびHAG法に関するサイト、論文等
・SPring-8構造生物学BL WEBサイト
・Acta Crystallographica Section D: Biological Crystallography, D69 1839-1849 (2013)
・タンパク質結晶の劣化を抑える新たなX線測定法 - 高精度構造解析に有効な新装置の開発に着手 -(SPring-8プレスリリース)
内容等に関する問い合わせ先(講義・実習担当者)
(公財)高輝度光科学研究センター タンパク質結晶解析推進室 馬場 清喜
TEL:0791-58-0802 (内線3510) E-mail:bioxtal@spring8.or.jp
手続き等に関する問い合わせ先(事務局)
(公財)高輝度光科学研究センター 研究調整部 研究業務課 三好・津田
TEL:0791-58-0919 E-mail:sp8ws@spring8.or.jp
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