大阪大学大学院医学系研究科 望月 秀樹
SPring-8の赤外放射光は輝度が高く、顕微赤外分光法を用いることにより組織切片中でアミロイド構造の局在を調べることが可能である。我々は、パーキンソン病の患者の脳内に特徴的な蛋白質凝集体であるレビー小体にこの手法を適用し、βシート構造の分布が不均一であり、中心部分よりも周辺部分に多いことを見出した。この成果はレビー小体形成過程の解明につながることが期待される。