イランは、西アジアにおける鉄製利器利用の先進地域の一つである。なかでも、鉄と銅を組み合わせたバイメタル剣は、鉄器の出現と展開を跡付ける重要な手がかりとされる。このたび、発表者を含む研究グループはSPring-8の高エネルギー放射光を用いて、同種の剣としては世界で初めて、柄内部のX線透過画像およびCT画像の撮影に成功した。 発表では、画像解析で明らかとなった、鉄器時代移行期の冶金技術の実態について報告する。