金属の中でも鉄はX線の透過性が低いが、SPring-8の放射光X線を用いることで、厚みのある鉄文化財の観察や、鉄文化財内部の微小領域の観察が可能であることが明らかになってきた。 本発表では、日本の江戸・明治時代の高度な金工技術を解明することを目的に、自在置物や火縄銃、日本刀などの鉄文化財の放射光X線CT撮影を行い、それらの内部構造の3次元観察を通して具体的な製作技術について考察した結果を報告する。