大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8 Seminar (第269回)

主題/内容 不規則系物質の新しいトポロジカル解析ツールとしてのパーシステントホモロジー法
開催期間 2017年09月29日 (金) 13時00分から15時00分まで
開催場所 SPring-8放射光普及棟(中講堂)
主催 (公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
形式 レクチャー(講演)
概要

Speaker: 小原 真司

Language: 日本語

Affiliation: 物質・材料研究機構 先端材料解析研究拠点シンクロトロンX線グループ/JSTさきがけ

Title: 不規則系物質の新しいトポロジカル解析ツールとしてのパーシステントホモロジー法

Abstract:
 不規則系物質の構造解析は、X線回折や中性子線回折データを広いQ範囲において全散乱測定を行い、得られたデータを規格化、フーリエ変換して高分解能の2体分布関数を得るのが一般的な解析法である。この1次元のデータから3次元の構造情報を得るために、前世紀にMcGreevyとPusztaiは逆モンテカルロモデリング[1-3]を提案した。本手法は、回折データから3次元構造を抽出する「データ科学」の一種であり、多くの構造情報の抽出に成功している。最近、我々は逆モンテカルロモデリングから得られた3次元構造に、パーシステントホモロジー解析[4]という現代数理科学に基づいた新しいトポロジカル解析法を適用しており、二体相関に埋もれた不規則系物質の構造秩序の抽出に成功している。講演では不規則系の構造解析の概論と本手法の有効性について紹介する。

参考文献
[1] R. L. McGreevy and L. Pusztai, Mol. Simulat., 1, 359 (1988).
[2] R. L. McGreevy, J. Phys.: Condens. Matter, 13, R877 (2001).
[3] R. L. McGreevy and P. Zetterström, J. Non-Cryst. Solids, 293-295, 297 (2001).
[4] Y. Hiraoka et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 113, 7035 (2016).

担当者: 水牧 仁一朗
e-mail: mizumakiatspring8.or.jp
PHS: 3870

問い合わせ先 JASRI 研究支援部 研究調整課 SPring-8セミナー事務局  三好忍/糀畑美奈子
0791-58-0833
0791-58-0830
minako@spring8.or.jp
最終変更日 2017-09-25 09:30