大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8 Seminar (第273回)

主題/内容 光物性におけるデータ駆動科学
開催期間 2017年12月04日 (月) 13時00分から14時00分まで
開催場所 普及棟/中講堂
主催 (公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
形式 レクチャー(講演)
概要

Speaker: 赤井 一郎

Language: 日本語

Affiliation: 熊本大学 パルスパワー科学研究所

Title: 光物性におけるデータ駆動科学

Abstract:
 マルコフ連鎖モンテカルロ法を用いて各パラメータの事後確率分布を評価するベイズ推定を、各種スペクトルのスペクトル分解に適用した「ベイズ分光」は、現象を説明する物理モデルに適切な物理法則を組み込むことにより、従来法では得られなかった高精度で物性量を推定することが可能となる。 講演では、複雑な光学スペクトルのスペクトル分解解析[1]や、フェムト秒レーザーを用いて計測されるコヒーレントフォノン(CP)の振動モード解析[2]にベイズ分光を適用した例を紹介する。スペクトル分解では、複数の励起子遷移を含むものを対象とし、励起子遷移で確立された物理法則を組み込むことで、従来解析法では困難であったわずかな応力効果を、統計的定量性を持って評価できることを紹介する。一方、CP信号のモード解析では、減衰振動の物理モデルを用いることで、振動周波数と振動位相が、従来のフーリエ変換と比較して推定精度が飛躍的に向上することを紹介する。

[1] K. Iwamitsu, et al., JPSJ85(2016)094716.
[2] S. Amhara et al., AIP Acv. 7 (2017) 045107.

担当者: 水牧 仁一朗
e-mail: mizumakiatspring8.or.jp
PHS: 3870

問い合わせ先 JASRI 研究支援部 研究調整課 SPring-8セミナー事務局  三好忍/糀畑美奈子
0791-58-0833
0791-58-0830
minako@spring8.or.jp
最終変更日 2017-11-26 10:30