大型放射光施設 SPring-8

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SPring-8/SACLA先端利用セミナー 〜シリーズ3〜

開催期間 2021年11月09日 (火) 17時00分から12月14日 (火) 18時00分まで
開催場所 オンライン開催(Online /Webex Events)
主催 公益財団法人高輝度光科学研究センター
形式 普及・啓蒙(研修会)
概要

 SPring-8では2015年から4年間社会・文化重点領域を設けて、一般の科学技術的研究とは異なった観点で国民の関心が高い研究を支援しました。
 本オンラインセミナーシリーズでは、その重点領域から生まれてきた質の高い研究成果を紹介します。放射光分野の研究者には馴染みの薄い研究領域であるため、研究背景の説明を十分行います。実験手法はすべてX線CTとなりますが、ビームラインや空間分解能はそれぞれ異なっており、SPring-8のX線CTの多様性を知ることもできます。

登録できない方はこちら(申込方法欄)をご覧ください。

本セミナーはCisco社のWebex Eventsを使用します。職場や学校等のセキュリティの設定状態により、接続できない場合がございます。予めご了承ください。


第23回~第27回 SPring-8/SACLA先端利用セミナー ~シリーズ3~


セミナー1 11月9日(火)17:00~18:00
講師:今井 拓哉 先生(福井県立大学恐竜学研究所)
題名:X線マイクロCTが解明した,恐竜時代の鳥類フクイプテリクスの姿とその古生物学的な意義
使用したビームライン:BL20B2

要旨:2013年夏、福井県の恐竜発掘現場から、ひとまとまりの鳥類の化石が発見されました。のちに恐竜時代の新種の鳥類フクイプテリクスとして発表されたこの化石の研究には、SPring-8のX線マイクロCTが不可欠でした。このセミナーでは、X線マイクロCTが解明したフクイプテリクスの姿を紹介し、その研究から提唱された、恐竜時代の鳥類の進化と放散に関する新たな仮説についてお話しします。

申込事前登録は締め切りました。


セミナー2 11月16日(火)17:00~18:00
講師:小宮 剛 先生(東京大学)
題名:エディアカラ紀からカンブリア紀の環境と生物進化
使用したビームライン:BL47XUとBL20XU

要旨:人類にいたる長い地球生命進化において、生命の起源、真核生物の誕生および後生動物の出現は三つの大転換点であったとされる。私たちのグループでは6.3億年前の全球凍結から5.2億年前のカンブリア爆発までの海洋組成の変化と後生動物の出現・多様化をそれぞれ堆積岩の化学組成と化石の研究から解読し、生命と環境の共進化を紐解く研究を行ってきた。特に、微化石の研究では、SPring-8の放射光X線micro-CTを用いて、卵、胚および幼生化石由来とされる微化石の内部構造を観察し、初期の刺胞動物(サンゴ、イソギンチャクやクラゲ等)は現生の刺胞動物で見られる4、6および8数性の構造とは異なり、5数性の構造が見られること、最古の脱皮動物、最古の刺胞動物の筋組織およびエディアカラ生物群と節足動物?の中間種のような構造を持つ動物等を発見し、報告してきた。セミナーではこのような動物黎明期の環境や出現する動物について紹介し、化石研究の意義や後生動物黎明期の生物進化について論じたい。

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セミナー3 11月30日(火)17:00~18:00 
講師:稲村 達也 先生(奈良県立橿原考古学研究所)
題名:考古資料に基づいて"弥生時代の稲と稲作"を解明する道を切り拓く
使用したビームライン:BL20B2とBL28B2

要旨:中国における稲と稲作の起源、その後の日本への伝来と拡大について概説し、当時の稲と稲作に関する多様な研究を紹介します。そして、SPring-8を用いることで、今まで研究対象とならなかった考古資料(籾と穂の塊り、稲わらの塊り)を解析することで可能となった、弥生時代の稲と稲作に関する研究の成果を農学的視点から解説します。

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セミナー4 12月7日(火)16:00~17:00
講師:田鶴 寿弥子 先生(京都大学)
題名:日本の神像の樹種調査からみえること
使用したビームライン:BL20XU

要旨:偶像である仏像とは対照的に、神の依代・御神体としての神像は、非公開が常とされてきたため調査の機会に乏しい状況にありましたが、近年古代の信仰文化を紐解く上で、その学術的な研究が進んでいます。特に神像制作に使われた樹種を明らかにすることは、仏像との関連を紐解く上で重要なヒントが隠れている可能性が示唆されています。本発表では、アメリカやカナダ等の美術館で発見された日本の神像群の樹種調査から見えてきたことを中心に、神像の樹種調査の現状をご紹介します。

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セミナー5 12月14日(火)17:00~18:00 
講師:四角 隆二 先生(岡山市立オリエント美術館)
題名:最先端科学の協力を得て挑む、考古学研究上の謎解明
使用したビームライン:BL28B2

要旨:岡山市立オリエント美術館は西アジアやエジプトなどオリエント地域の文化財約5千点を管理しているが、これらの大半は美術市場を介して売買されたものある。美術的に優れた形状や色彩などを保持する反面、考古学研究に必要な情報一切を喪失しており、目を楽しませる美術品以上の扱いは難しかった。一方、考古学者による発掘資料は大半が破損していたり、著しい風化など本来の形状や用途を類推することが困難な資料も多い。本発表は最先端科学の協力のもと、考古学情報を喪失した美術品を用いて考古学研究上の問題を解き明かす試みとその成果について、ガラスやバイメタル剣などを例に紹介しようとするものである。

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申込方法

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1.氏名: 2.フリガナ: 3.所属機関名: 4.所属部署名(学科): 5.職名(学年): 6.電話番号: 7.E-mail: 8.講師への質問: 9.今後のオンラインセミナーで取り上げてほしいテーマ:

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問い合わせ先 SPring-8/SACLA先端利用セミナー事務局 (公財)高輝度光科学研究センター  辻本
0791-58-2785
0791-58-2786
jasri-event@spring8.or.jp
最終変更日 2021-12-16 09:53