水素吸蔵合金MgH2における水素の化学結合
利用事例本文
粉末回折法は 結晶構造を調べることのできる強力な手法です。この手法を用いることで、結晶性物質の 原子位置、格子定数などを測定することができます。また、放射光を用いることにより、構造パラメータだけではなく結合状態や価数といった物性の発現と密接に関連した電子密度レベルでの構造を明らかにすることも可能です。図に示すのは、水素吸蔵合金の母体物質でもあるMgH2について測定した回折データを解析して得られた電子密度分布です。この結果から、水素とマグネシウム間の非常に弱い結合が水素の吸蔵と放出に重要な役割を果たしていることがわかりました。
図 MgH2の電子密度分布
[ T. Noritake, M. Aoki, S. Towata, Y. Seno, Y. Hirose, E. Nishibori, M. Takata and M. Sakata, Applied Physics Letters 81, 2008-2010 (2002), Fig. 2,
©2002 American Institute of Physics ]
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料 |
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B. 試料詳細 | 金属・合金, 結晶性固体, 結晶 |
C. 手法 | X線回折 |
D. 手法の詳細 | 粉末結晶構造解析 |
E. 付加的測定条件 | 室温 |
F. エネルギー領域 | X線(4~40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 結合状態, 構造解析, 結晶構造, 機能構造相関, 電荷密度 |
産業利用キーワード
階層1 | 電池 |
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階層2 | 燃料電池 |
階層3 | 電極 |
階層4 | 結晶構造 |
階層5 | 回折 |
問い合わせ番号
SOL-0000001269
最終変更日
2019-11-22 09:17