高圧下のメルトの粘性測定
問い合わせ番号
SOL-0000001285
ビームライン
BL04B1(高温高圧)
学術利用キーワード
A. 試料 | 無機材料, 計測法、装置に関する研究 |
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B. 試料詳細 | 金属・合金, 絶縁体・セラミックス, 液体・融体 |
C. 手法 | 透過X線計測, 吸収、及びその二次過程 |
D. 手法の詳細 | |
E. 付加的測定条件 | 高圧(大型プレス), 応力付加、変形, 高温(>>500度), 時分割(マイクロ秒) |
F. エネルギー領域 | X線(>40 keV) |
G. 目的・欲しい情報 | 結合状態, 構造変化, 形態・巨視的構造 |
産業利用キーワード
階層1 | 工業材料, その他 |
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階層2 | |
階層3 | |
階層4 | 液体・非晶質構造 |
階層5 | イメージング |
分類
A60.20 環境物質, A80.20 金属・構造材料, A80.30 無機材料
利用事例本文
高圧下の液体の粘性は、液体中に球を落として速度を計測し、ストークス式を使って見積もる落球法によって求めることができます。放射光によるX線ラジオグラフィー法は、球が落下する過程を直接観察することができるので、精度の良い粘性を決めることが可能です。図は、SPEED-1500を使って高温高圧下でNaAlSi3O8メルト中に白金の球を落下させたときの様子です。高速度、高分解能のCCDカメラを用いることによって、非常に短い撮影時間でも(1/30秒)、白金球とメルトとの間のコントラストが十分な画像を得ることができます。X線ラジオグラフィーを使った高圧粘性測定法は大変精度が良く、マグマや外核メルトなどの地球内部のさまざまなメルトの粘性測定に非常に有効です。
図 高温高圧下でNaAlSi3O8メルト中に落下する白金球の画像(1700℃、4.2 GPa)
[ K. Funakoshi, A. Suzuki and H. Terasaki, Journal of Physics :Condensed Matter 14, 11343-11347 (2002), Fig. 3,
©2002 Institute of Physics and IOP Publishing, Ltd. ]
画像ファイルの出典
原著論文/解説記事
誌名
J. Phys. :Condens. Matter, 14, 11343(2002)
図番号
3
測定手法
大容量高圧プレス装置には高分解能CCDカメラが装備され、高温高圧下の試料のマクロな変形の様子をX線ラジオグラフィー法を使って見ることができます(図1)。このX線ラジオグラフィー法は、単に試料に当てるX線の位置を決めるだけでなく、高圧下での試料の変形や融解などの動きを観察するための新しい技術に利用できます。図1に示すように、偏向電磁石からの白色X線は、アンビルの隙間を透過して試料セルに照射され、試料の画像は蛍光板によって映し出されます。その後、画像は増幅され、高分解能CCカメラで検出されます。試料画像はリアルタイムでコンピューターに取り込まれ、保存されます。最近、高倍率レンズと高速度CCDカメラを組み合わせることによって、画像を4ミクロン/ピクセルの分解能でかつ、1/125秒間隔で取り込むことのできる新しいX線ラジオグラフィーシステムが導入されました(図2)。この高速X線ラジオグラフィーシステムは、落球法を用いた高圧下のメルトの粘性実験に利用されています。
図1. 大容量高圧プレス装置を用いたX線ラジオグラフィーシステムの概略図
図2. 高倍率レンズと高速度CCDカメラによる新型X線ラジオグラフィーシステム
画像ファイルの出典
BL評価レポート
ページ
16
測定準備に必要なおおよその時間
1 日
測定装置
装置名 | 目的 | 性能 |
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SPEED-1500 | 高温高圧実験 | 2500 K、30 GPa |
参考文献
文献名 |
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J. Phys. :Condes. Matter, 14, 11343(2002) |
関連する手法
アンケート
SPring-8だからできた測定。他の施設では不可能もしくは難しい
本ビームラインの主力装置を使っている
測定の難易度
中程度
データ解析の難易度
中程度
図に示した全てのデータを取るのにかかったシフト数
2~3シフト