BL15XU 概要
問い合わせ番号
INS-0000000451
ビームラインの概要
物質材料研究機構の広エネルギー帯域先端材料解析ビームライン(WEBRAM)の理念は「広いエネルギーの明るい光を簡便に」である。2009Aより液体窒素冷却モノクロメータの運用を開始する。取り出せる光のエネルギー範囲の最小値は2.2 keV最大エネルギーは36 keVである。モノクロメータ改造に伴い、高次光カットミラーをビームラインに導入した。現在、次のような分野の実験が遂行可能である。粉末回折による結晶構造解析(エネルギー範囲10-36 keVの単色光、ただし20-36 keVは調整中のため事前の相談が必要)、電子状態の解析(エネルギー範囲2.2-10 keVでの内殻電子の解析)。
研究分野
- 先端材料の高精度解析
- 高エネルギーX線励起による光電子分光
- 高精度X線粉末回折
キーワード
- 分野
先端材料解析、高エネルギーX線励起による光電子分光、高分解能X線粉末回折 - 装置
X線光電子分光装置、高精度粉末回折計
光源と光学系
ビームラインの概要
- サンプル位置でのX線
ビームサイズ0.8mm(フロントエンドスリット0.3×0.3mm時、第一ハッチにて)Energy range XPS: 2.2∼10 keV
XRD: 5∼36 keVEnergy resolution ΔE/E = 10-4 Photon flux ∼1012 photons/sec Beam size XPS: 30μm in diameter
XRD: 0.8 × 0.8 mm2Feature of Experimental apparatus XPS
Detection angle in the transmission mode : ±7 deg.
Angular resolution: less than 0.3 deg.
Energy resolution: less than 250meV
XRD
Detector: imaging plate
Angular resolution : Δd/d∼0.1%
実験ステーション
BL15XUでは、リボルバー型アンジュレータとビームライン光学系により高輝度・高平行単色X線をとりだし、二箇所の実験ハッチに設置した実験装置により、先端材料の解析を実施している。
上流側の第一ハッチには、高分解能粉末回折装置(写真1)が設置され、Debye-Scherrer型光学系とキャピラリー充填サンプルによる高精度粉末X線回折実験を主として実施している。第三世代放射光挿入光源からの短波長X線は、狭い2θ範囲からの回折データの収集においても充分な強度と角度分解能の粉末回折データを得る事を可能にする。効率良い回折データの収集のために検出器としてイメージングプレートやオンライン読み出し可能な1次元X線検出器による測定システムを用いている。試料温度範囲は50-1000 Kである(窒素あるいはHe吹付け低温装置による)。平均的な配分シフト数は3シフトである。
第二ハッチでは、広島大学、原子力研究開発機構、JASRIの協力の元、高エネルギー化を実現した10 keV対応の硬X線光電子分光装置の導入と運用を始めている(写真2)。硬X線光電子分光は表面汚染の効果を低減することが可能であり、特に表面の清浄化が困難な試料の分析に適している。また内部にナノスケールの厚さの多層構造を持つデバイスの電子構造解析にも有効である。平均的な配分シフト数は6シフトである。
より詳細な情報はWeb-Site( http://www.nims.go.jp/webram/index.html )から取得できる。
写真1 高分解能粉末回折装置
写真2 硬X線光電子分光装置
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〒679-5148 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
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FAX : 0791-58-0223
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