BL16B2 概要
問い合わせ番号
INS-0000000454
ビームラインの概要
本ビームラインは隣接するBL16XUとともに13企業グループで構成する「産業用専用ビームライン建設利用共同体」が産業利用の目的で建設したビームラインで、2本のビームラインは一体のハッチ構造をしております。BL16B2は、広いエネルギー範囲でのX線吸収分光(XAFS)、X線トポグラフィ、X線イメージングなどにより、各種の産業用材料の高精度な評価を行うことを目的としています。単色器は可変傾斜型であり、反射面を切り替えて、産業界で特に重要なチタンの吸収端エネルギーをカバーした4.5 keV~113 keVのX線が利用できます。高周波除去及び集光用にX線円筒ミラーを配置しており、実験に応じてミラーをビームパスからはずすことができます。標準的な使用においては、4.5 keV~13.5 keVでのエネルギー領域に対して高次(3次)光除去ができます。ミラーの挿入に伴うビームパスの変化に対応し、傾斜架台によってビームパスを上下するようになっています。
研究分野
二次電池、燃料電池、触媒、鉄鋼、半導体、光・磁気デバイス、構造材料など各種産業用材料の評価
キーワード
- 研究分野
XAFS, トポグラフィ、反射率、蛍光X線分析、X線イメージング - 装置
25素子半導体検出器、ライトル検出器、転換電子収量検出器、X線回折装置、シンチレーション検出器、二次元検出器、X線イメージングカメラ、冷凍機、その場観察用ガス取り扱い設備(BL16XUと共用)、グローブボックス(BL16XUと共用)
光源と光学系
- サンプル位置でのX線
エネルギー範囲 4.5 ∼ 113 keV エネルギー分解能 ΔE/E ∼ 10-4 光子数 ∼ 1010ph/s ビームサイズ ~ 0.1(H) × 0.1(V) (with mirror)
~ 40(H) × 2(V) (without mirror)ビームラインのレイアウト
BL16XUおよび BL16B2ビームライン俯瞰写真
実験ステーション
実験ハッチ内には、大型定盤と6軸X線回折装置が設置されている。
- 大型定盤(図1)
- 各種の実験(XAFS、トポグラフィ、X線イメージング等)が実施可能
- XAFS測定では、透過法、蛍光法、転換電子収量法を用いることが可能
- 蛍光XAFS法ではライトル検出器と、希薄元素用に25素子SSD検出を利用可能
- その場観察用ガス取り扱い設備により、可燃性あるいは毒性ガス環境に試料を置いた状態でXAFS測定が可能
- X線イメージング用に、X線CCDカメラ、CMOSカメラ、フラットパネル検出器を準備
図1 大型定盤と25素子SSD検出器
- X線回折装置(図2)
- 6軸回折計が設置され、X線回折、X線反射率、微小角入射X線散乱等の実験に利用
- NaI(Tl)シンチレーション検出器、YAP(Ce)シンチレーション検出器、一次元検出器(Mythen)、二次元検出器(PILATUS 100K、PITATUS 300K)を利用することが可能
図2 X線回折装置
文献検索
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連絡先
工藤喜弘
ソニー(株) R&Dセンター
〒243-0014 神奈川県厚木市旭町4-14-1
Phone :050-3140-0424
e-mail : Yoshihiro.Kudosony.com
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最終変更日
2024-08-20 09:33