大型放射光施設 SPring-8

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BL22XU ダイヤモンドアンビルセル回折計

問い合わせ番号

INS-0000000479

ダイヤモンドアンビルセル回折計

 高圧下での実験を遂行するために、ダイヤモンドアンビルセル(DAC)用回折計が設置されている。この回折計は単結晶X線回折と粉末X線回折の両方に使えるように設計してある。回折計は主に、試料位置決め機構、検出器系、及び、顕微鏡の3つの要素からなる。ω軸と直線ステージ、アークステージからなる試料ステージの基本構成の上には、多様なコンポーネントを搭載することができる。例えば、χ-φサークルや4-KクローズドサイクルHeガス冷凍器、室温測定用DACホルダ等である。検出器は二次元検出器としてイメージングプレート(IP)と大型デジタルX線検出器が用意されている。IPはピクセルサイズが100×100 µm2、検出面積は400 × 400 mm2で、試料-検出器間距離は250 mm から730 mmで可変であり、高角データから高分解能データまで所得が可能である。一方、大型デジタルX線検出器はIP前面に設置することができ、ピクセルサイズが200×200 µm2、検出面積は409.6 × 409.6 mm2、試料-検出器間距離は300 mm から655 mm で可変である。回折計上の試料は独立した架台に設置された顕微鏡でモニターできるようになっている。顕微鏡を用いることにより、ルビー蛍光法による試料圧力の測定が可能である。
 70 keVの高エネルギー光と大型二次元検出器を利用することにより最大Q=27 Å-1までの迅速なX線全散乱測定が常圧において可能であり、約100 Åまでの距離相関の原子二体分布関数解析が可能である。専用のアタッチメントを用いることで、室温、1 MPa未満の水素ガス雰囲気でのその場観察が実施可能である。

図1ダイヤモンドアンビルセル回折計

図1 ダイヤモンドアンビルセル回折計

最終変更日 2019-11-22 09:12