利用研究例

X線スペックル散乱、X線強度揺らぎ分光

コヒーレントX線を用いた固体物性の研究は、第三世代放射光の登場によりその実用度が高まり、近年注目を集めています。BL22XU では、コヒーレントX線を対象物質に照射し、物質内の高次構造であるナノスケールドメイン各々から散乱され干渉したX線強度(X線スペックル散乱)の時間発展を追いかける事により(X線強度揺らぎ分光)、およそマイクロ秒以上のナノスケールドメインの揺らぎと固体物性との相関関係の解明を目指しています。現在BL22XU では、 ナノスケール分極域の揺らぎが巨大誘電率発現に本質的役割を果たすと考えられるリラクサー強誘電体などが研究されています。

主な測定装置

  • 汎用二軸、四軸X線回折装置…X線スペックル散乱、X線強度揺らぎ分光、共鳴X線散乱等
  • 低温装置(オレンジクリオ)…2K〜300Kの試料冷却