SPring-8利用者懇談会研究会

研究会の名称

文化財研究会 / Cultural Property Research Group

代表者、副代表者

代表者
氏名 中井 泉 / Izumi NAKAI
所属 東京理科大学 理学部応用化学科 / Tokyo University of Science
連絡先 inakai( at )rs.kagu.tus.ac.jp

副代表者
氏名 村上 隆 / Ryu MURAKAMI
所属 京都国立博物館 学芸部 / Kyoto National Museum
連絡先 muryu002( at )kyohaku.go.jp

研究会の活動目標・目的

 文化財の研究では嘗ては歴史学的アプローチが主であったが、X線分析装置などの非破壊計測技術の進歩と普及により、自然科学的アプローチが広範囲で行われるようになった。放射光の文化財分析への応用は、PFを使って我が国で世界に先駆けて行われ、第三世代の高輝度・高エネルギーのSPring-8放射光の特色を生かした、文化財、考古学への応用も進んでいる。これまでに古代銅鏡(三角神獣鏡など)の起源解析、木製仏像等の樹種判定、陶磁器の産地・起源解明、古代の絹、漆など有機材料解析等々の特色ある研究成果が得られている。またESRFなど欧米の放射光では絵画等の研究にも広く応用され、ゴッホの絵の研究などで著名な成果が得られている。また、このような文化財への科学的アプローチによって、古い材料や技術から貴重な、ときには新しい情報を引き出すこともでき、「もうひとつの材料科学」とも呼ばれている。
 我々は、文化財科学研究分野におけるSPring-8放射光のさらなる利用促進と高度有効利用のため、本研究会を立ち上げる。本研究会では、最新の研究成果やSPring-8の最新技術、および文化財科学研究における利用促進について発表と意見交換を行い、関係者間の情報交換の場とする。さらに文化財科学研究における放射光利用の今後の新しい展開について議論したい。


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