SPring-8利用者懇談会研究会

研究会の名称

高分子科学研究会 / polymer science research group

代表者、副代表者

代表者
氏名 田代孝二 / Kohji Tashiro
所属 豊田工業大学大学院工学研究科極限材料専攻 / Department of Future Industry-oriented Basic Science and Materials, Graduate School of Engineering, Toyota Technological Institute
連絡先 ktashiro( at )toyota-ti.ac.jp

副代表者
氏名 村瀬 浩貴 / Hiroki Murase
所属 東洋紡績株式会社総合研究所コーポレート研究所
連絡先 hiroki_murase( at )toyobo.jp

研究会の活動目標・目的

 ポリエチレンやポリプロピレンなど汎用性高分子に典型的な例が見られるように、高分子物質の化学的欠陥や分子量、分子量分布の更なる精密制御により、従来よりも遥かに優れた物性が発現されるようになり、自動車産業、電気産業をはじめとし、その利用範囲はますます拡大している。このような発展は、取りも直さず、高分子材料の微細組織のより一層の精度高い制御により保障されていなければならない。この目的のためには、これまで曖昧なまま放置されてきた構造物性相関など様々の未解決問題を、より積極的に、かつ、より詳細に解き明かす努力が必要となる。

 また、高分子科学の展開は、必ずしも合成高分子の分野だけには留まらない。我々の生命活動に直接関わる生体高分子から環境に優しいバイオマス高分子物質まで、その研究対象はきわめて広くなってきている。また、測定技術の観点では、これまで主として用いられてきた広角小角X線散乱法だけではなく、赤外やラマン分光法などを組み合わせた新しいシステムの開発が本格化してきている。さらには、EXAFSやイメージングなど数多くのビームラインの利用の増加が、高分子科学の研究範囲の広がりを物語っている。

 高分子科学研究会では、SPring-8における放射光ユーザーが一同の下に会し、これら様々の未解決問題ならびに将来取り組むべき問題に、如何なる手法でもって対処するか、特に、放射光を如何に有効利用して高分子科学の一層の発展に帰するかを明らかにすることを最大の目標としている。この研究会の大きな特徴は、産官学の研究者が数多く参加している点にある。高分子科学が高分子産業に果たす役割が極めて大きいことの反映である。

 これまでの研究会の活動をさらに発展させることを活動の目的とするものである。


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