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SPring-8利用者懇談会研究会 |
研究会の名称 ソフト界面科学研究会 / Soft Interface Science ホームページ http://www.scc.kyushu-u.ac.jp/softinterface/ 代表者、副代表者 代表者 副代表者 研究会の活動目標・目的 気/液、液/液などのソフトな界面は (1) 変形と振動などの重力の影響を受けやすい、(2) 常に熱揺らぎ(表面波)状態にある、(3) 界面領域とバルク間の分子の移動と濃度勾配を伴うなど、ハード(固体)界面とは異なっている点が多く特異的な場であると言える。またその構造を分子・原子の分解能であるがままに、直接的に知り得る分析法は、放射光を利用した方法が最も強力かつほとんど唯一のものである。そこで本研究会は、第3世代放射光施設であるSPring-8の高輝度放射光を利用したX線反射(XR)・回折(GIXD)・吸収(XAFS)の手法を駆使し、ソフトな界面とそこに形成されるソフトな界面分子膜の構造と挙動を、あるがままの時空間でナノレベルでの計測・解析を可能とする基盤を構築し、それらを発展させてソフトな界面が関与する系の先端学問を創造することを目的に設置された。 これまでの活動において、定期的なセミナーや学会におけるシンポジウムの開催などによる知識・技術・情報の交換が活発に行われ、数十秒〜分オーダーの時間分解計測が可能な気/液および液/液界面のXR・GIXD装置の立ち上げや、世界初の液/液界面の全反射XAFS法の開発など、ソフトな界面膜の構造研究の急速な進展に寄与してきた。しかしながら、専用ステーションの設置およびビームタイムの確保などの課題も残っている。 今期は、時間分解測定の一層の高速化や微小領域測定技術の開発などに取り組みながら、測定ユーザーの拡大および研究会内外での学-学、産-学の共同研究の展開を推し進め、ソフト界面に適用可能なXR・GIXD・XAFS統合ステーション(Integrated Synchrotron Radiation X-ray Station for Soft Interfaces;ISRaXS)の構築に向けた取り組みを一層活発に行い、ソフトな界面が関与する系の学術〜産業レベルにわたる先端学問領域の創出を目指す。 |