大型放射光施設 SPring-8

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小嗣真人研究員ほかがInternational Metallographic Society(国際金属組織学会)のDubose-Crouse賞を受賞(トピック)

公開日
2010年09月17日
  • 受賞

隕石のナノスケール磁区解析に関する研究成果がInternational Metallographic Society(国際金属組織学会)においてDubose-Crouse賞(第二位)を受賞しました。

受賞者:
(財)高輝度光科学研究センター利用研究促進部門 研究員 小嗣真人(こつぎ まさと)
東北大学工学研究科 客員教授 三俣千春(みつまた ちはる)

小嗣 真人研究員 三俣 千春客員教授
小嗣 真人研究員 三俣 千春客員教授

受賞内容:
Dubose-Crouse賞(主催:International Metallograhic Society)は顕微鏡技術における独創的で優れた研究に対して授与される賞です。(財)高輝度光科学研究センター利用研究促進部門の小嗣真人研究員と東北大学の三俣千春客員教授は、International Metallograhic ContestにおいてDubose-Crouse賞の2nd Plance(第二位)を受賞しました。今回受賞対象となった研究成果は「光電子顕微鏡による鉄隕石の金属組織と磁区構造の観察」に関するもので、鉄隕石における金属組織と磁気特性の関連性について、放射光と光電子顕微鏡(PEEM)を用いて直接解析し、長らく未解決であった鉄隕石の磁性を、物質科学の立場からメカニズムの解明を行った事が高く評価されました。

研究チームは、大型放射光施設SPring-8の軟X線固体分光ビームライン(BL25SU)と磁性材料ビームライン(BL39XU)にPEEMを設置して、X線を用いてナノスケールの磁区構造を直接観察し、鉄隕石における磁気特性がテトラテーナイト (L10型鉄ニッケル規則合金)と呼ばれる鉄隕石特有の鉄ニッケル相に起源することを明らかにしました。本研究により見出されたテトラテーナイト相の磁気特性は、省資源・低消費電力の次世代磁気メモリの材料として注目が高まりつつあり、我が国の低炭素社会の実現に繋がるものと期待されます。

関連リンク:
(専門家向け)
http://apex.ipap.jp/link?APEX/3/013001/
(やさしい解説)
http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/research_highlights/no_51/

賞状と小嗣研究員

賞状と小嗣研究員