BL46XU 概要
問い合わせ番号
INS-0000000556
ビームラインの概要
本ビームラインは2つの硬X線光電子分光(Hard X-ray Photoelectron Spectroscopy: HAXPES)装置を備えるアンジュレータ光源を用いたHAXPES専用ビームラインです。硬X線光電子分光法はSPring-8の高輝度放射光を利用した硬X線(5 ∼ 10 keV)による光電子分光測定を行う技術です。一般に普及している軟X線のXPSに比べて、検出される光電子の運動エネルギーが数倍大きく、検出深さが数十nm程度にまで大きくなる特徴があります。これにより試料深部の電子状態や結合状態を非破壊で調べることが可能となり、近年は学術利用の他、デバイス開発や実用材料などの産業利用をはじめとした様々な研究分野における分析評価ツールとして定着してきています。また大気圧光電子分光装置は小径のアパーチャーと多段の差動排気部を備えたアナライザーを用いており、ガス雰囲気下の試料の光電子分光測定を実施することができます。
研究分野
- 多層薄膜試料の界面電子状態解析
- 金属ナノ粒子の電子状態解析
- 試料加熱による高温状態の電子状態解析
- ガス雰囲気下試料の固気反応の電子状態解析
- 飽和水蒸気圧下の加湿試料の電子状態解析
- 大気圧下の試料の直接光電子分光測定
キーワード
- 分野
硬X線光電子分光 - 装置
硬X線光電子分光装置(Scienta Omicron製R-4000L1-10kV)
大気圧硬X線光電子分光装置(Scienta Omicron製R4000 HiPP2)
光源と光学系
光源はSPring-8の標準型真空封止アンジュレータで、モノクロメータはSi(111)結晶を用いた液体窒素冷却二結晶モノクロメータを採用しています。HAXPES測定でご利用頂けるX 線のエネルギー範囲は5 ∼ 10 keVです。また、モノクロメータとミラーの間にダブルチャンネルカットモノクロメーター (Si (220)、Si (311))を設置しており、硬X線光電子分光測定の際にはこれを用いたバンド幅の狭い入射X線を利用することが可能です。
光学ハッチと実験ハッチの概略図
- X-rays at Sample
Energy Range 5 ∼ 10 keV Energy Resolution ΔE/E ∼10-4 Photon Flux ∼1013 photon/s Beam Size 1 (V) × 30 (H) µm2(EH1)
1 (V) × 10 (H) µm2(EH2)
実験ステーション
- 硬X線光電子分光装置 (R-4000L1-10kV)
- 準大気圧硬X線光電子分光装置(Scienta Omicron製R4000-HIPP2)
文献検索
連絡先
(注)e-mailアドレスは@マーク以下を省略していますので、アカウントの後に@spring8.or.jpを付けてください。
安野 聡
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0832
FAX : 0791-58-0830
e-mail : yasuno
高木 康多
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0832
FAX : 0791-58-0830
e-mail : ytakagi
Okkyun Seo
(公財)高輝度光科学研究センター(JASRI)
〒679-5198 兵庫県佐用郡佐用町光都1丁目1-1
Phone : 0791-58-0832
FAX : 0791-58-0830
e-mail : seo.okkyun