本ビームラインの高輝度高平行度単色光により、0.01度以下の領域まで最小0.0005度刻みの小角散乱の測定が可能となりました。ビームの平行度があまりに高く試料の位置調整が困難である事から、キャピラリ封入試料の測定が基本となります。
図は0度(ダイレクトビーム)〜1度までの範囲で、キャピラリに充填されたナノシリカ微粉に対して行われた測定例です。この様な測定から、凝集状態や粒度分布のデータを直接求めることが出来ます。
[課題(2003B0110-ND1d-np) 電気化学工業鰍ノよる]
上記の粉末回折系は固定装置ではなく、必要に応じてビームラインから退出させる事ができます。その空いたスペースに、ユーザー独自の研究に特化した実験装置を設置する事が可能です。それにより、他のビームラインでは不可能な実験支援を可能としています。
左の図は、専用の高分解能蛍光X線分光器によって測定されたTi Kαの例です。この結果から、よく知られているはずのFeTiO3中のTiが、実はTi4+ではないことが初めて確認されました。
[課題(2002B0165-NS2-np) 岡山大・京都大による]
主な測定装置